先日、新しいワイナリーを建造中のKondoヴィンヤードにお邪魔しました。
まだ基礎工事の段階でしたが、一歩ずつ着実に前進しているのは工事だけじゃない。
近藤さんのワイン造りは2015年のパオロ・ヴォドピーヴェッツ訪問を境に更なる一歩を踏み出してます。
剪定の時期、熟成させる容器、熟成期間・・、短い会話の中でパオロが近藤さんへ語りかけた事、
それを着実に実践している。そして、その成果を既に実感しているというから流石としか言いようがない。
ジョージアへ訪問したことも、その後のアプローチに大きく影響している。
ワインに対する根源的な価値観を「今回のジョージアの旅で学んだ」と語っていました。
それを具現化する手段の一つ「アンフォラ」がジョージアから届いてました。
パオロもジョージアの造り手達も、熟成容器の「答え」として現在も使っている。
実験的にさっぽろ藤野ワイナリーで斜里窯で作られたアンフォラワインが熟成してますが、
商業ベースとなると近藤さんの方が先になるかも。
今から待ち遠しくて仕方がない・・
ところで、ワイナリーはもう出来上がってるのかな?
パオロ・ヴォドピーヴェッツ。イタリアはフリウーリのワイン生産者。今年45歳。(実は僕と同学年)。
2005年11月に初めて彼のセラーを訪問し、2つの大樽からそれぞれのワインを試飲したことは今でも強烈な思い出だ。
初対面の僕に向かって『どう思う?』 と、まるで計るかのような目で質問。
射るような真剣な目だ。パオロは体も大きいから必然的に見下ろす形になってしまう。本来ならうろたえるのだが、明らかにミネラルの質感が違う大樽を指差し『これは何だ?凄い』と一言。パオロの目に宿っていた鋭い光が一瞬和らいだ気がした。それが後の『SOLO』2004年になるのだから今となっては光栄な出来事だ・・
当時の詳しい情報はVodopivec ヴォドピーヴェッツ(←クリック)が秀逸。とても読みやすく解説されています。
そんなパオロが日本に来たのは2007年と2011年、そして2015年。2015年は円山屋の10周年のために駆けつけて来てくれた。
そのときの自然なワイン生産者同士の交流は、きっと有益だったに違いない。僕はそう信じてる。
毎年ドメーヌ・タカヒコに通っているとスタジェ(研修生)さんと顔見知りになる。
ドメーヌ・アツシ・スズキの鈴木さんもそうだが、ドメーヌ・タカヒコの曽我さんの門下生は実に真面目だ。そして熱い。
山中さんと出会ったのもここドメーヌ・タカヒコの畑だ。確か4年位前だったはず。
聞けば、元々は地元の人間じゃない。スノーボードのプロとして北海道に移住してきたそう。
そんな山中さんが2年前に念願の畑を取得し、ドメーヌを立ち上げたのが2016年。
当然、植えたばかりのピノ・グリはまだ葡萄をつけてはいない。
毎日毎日、畑に出るのが楽しくて仕方ない、葡萄は我が子と同じと語る山中さん。
夜寝る時も畑と葡萄のことを考えながら眠りにつくそうです。
写真は特別に仕込まれたドメーヌ・モンのブラン・ド・ノワール。
師匠の面影がちらりと見える一本。
また一人、北海道に素敵な造り手が誕生しましたね。
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